原子力の研究拠点に 東北大学ら「六ヶ所分室」設置

東北大学、八戸工業大学、青森県は5月25日、連携融合事業の開始式を行った。井上明久・東北大学総長、庄谷征美・八戸工業大学長、三村申吾・青森県知事らの挨拶の後、石井慶造・東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター・センター長から「新原子力利用研究分野の開拓」として事業概要の説明があった。

同センターは今秋、青森県六ヶ所村に東北大学教授ら5人が常駐する「六ヶ所分室」を開設する。ここでは本年度より2013年度までの5カ年計画で、高レベル放射性廃棄物の低減と有効利用を目指した基礎研究が行われる。世界最高水準のRI高度分離・利用技術を有する東北大学の実績と国内唯一の原子燃料サイクル施設である六ヶ所村の利を活かし、非RIの模擬高レベル放射性廃棄物を用いての高度クロマト技術の開発、Sr・Csを含む発熱・熱利用システム技術の開発、中性子線CT・ガンマ線CT・ポータブルガンマ線CT、RI加工器の実現に向けた技術開発などの研究を進めていく。

今後、六ヶ所村センターを中心として、東北大学、八戸工業大学、青森県が連携し、原子力研究拠点となる学園都市として展開していくことを目指している。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで