チェコとスロバキア スロバキアに新規建設でJV設立

チェコ電力(CEZ)は5月29日、スロバキアのボフニチェ原子力発電所に5号機を増設するため、スロバキアの国営バックエンド企業であるヤビス社と合弁企業設立のための株主間契約を結んだと発表した。

この契約により、ヤビス社は新会社の株式の51%を握る一方、CEZ社は49%を保有。経営管理は双方が対等の原則に基づいて行うが、取締役会の会長はヤビス社の代表の中から選出されることになった。

両国ではチェコスロバキア時代に統一の原子力計画に基づいて、スロバキア側にボフニチェ発電所A1号機、および1〜4号機を、チェコ側にドコバニ発電所を建設した。80年代前半には、モホフチェ発電所(スロバキア)とテメリン(チェコ)発電所の建設が相次いでスタート。1993年に両国が平和裏に分離した後も、専門家の交流は途切れることなく続いている。

ボフニチェ原子力発電所ではすでに最初の3基が閉鎖され、現在は3、4号機(各44万kW級VVER)のみが稼働中。5号機の建設については2010年までに実行可能性調査(FS)を完了した後、新会社が詳細な日程を詰めていく計画だ。

FSでは地元に最適な技術を評価するほか、建設計画の組織構成や商業条項、経済性評価および資金調達などについて調査。技術的な仕様については、最大限の相乗効果が得られるよう、国の規制要求項目に対応でき、EU諸国の許可取得も容易なPWRを採用する予定だとしている。


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