文科省 技術移転、産学官連携で議論

文部科学省の「原子力分野の研究開発に関する委員会」原子力基盤強化作業部会(主査=田中知・東京大学工学系研究科教授)は4日、技術移転、産学官連携のあり方について集中的に議論した。

再処理、ウラン濃縮の技術開発について、市村敏夫・日本原子力研究開発機構核燃料サイクル開発部門長が、実用化に向けたメーカーとの連携、日本原燃への技術移転の経緯を述べ、ノウハウ蓄積、実機の設計・建設といった成果の一方で、再処理技術の核不拡散上の機微や複雑さ、六ヶ所ウラン濃縮遠心機の大量停止など、現状での課題を示した。その上で、今後の方向性として、「『技術移転』から『技術の産業化』」への発想転換を掲げ、初期段階から事業実施主体とメーカーが参画し、国の機関の中で一体的な開発を進める仕組みを求めるなどした。

これに対し、田中治邦・原燃企画部長は、建設機会が少ないサイクル事業では、メーカーの自主努力によるビジネス拡大が困難なことから、国の研究開発機関による引き続いてのサポート体制を期待した。


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