UAE 平和利用で連邦法公布 安全規制機関を設置へ

アラブ首長国連邦(UAE)の国営首長国通信(WAM)は4日、同連邦のS.ビン・ザィード大統領が原子力の平和利用に関する連邦法を公布したことを伝えた。

同法はUAEが国際原子力機関(IAEA)の規制基準に基づいて原子力平和利用を成功裏に実施していく上で欠かせない、連邦内の重要な法的枠組みとなるもの。UAE領域内でのウラン濃縮工場や再処理施設の建設・操業を放棄するなど、昨年4月にUAEが公表した原子力平和利用プログラムでの同連邦の政策を制度化した内容になっている。

同法ではまた、連邦原子力規制庁(FANR)の設置を明記し、FANRが規制活動を行う上で独立の立場、および財政的な継続性を保持する仕組みの構築についても制定。原子力安全と放射線防護分野では最も厳格な基準を遵守し、国の原子力部門を監視する役目を担うことになる。

FANRはまた、許認可審査や核物質管理で堅固なシステムを確立する予定。核物質の商取引や輸送、盗取、無許可の使用など同法に違反する行為に対しては民事上および刑事上の厳格な罰則を課すとしている。

このほか同法の制定と併せて、UAE内閣はFANRの理事会メンバーを指名する決議を承認した。同理事会はすでにFANRの最初の長官として、IAEAや米原子力規制委員会(NRC)での職務経験を持つW.トラバース博士を指名している。


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