講演で米国の鋭く説明 日高義樹氏

米ハドソン研究所の日高義樹・首席研究員(元NHK米国総局長)は15日、東京・内幸町の帝国ホテルで開かれた日本専門新聞大会の時局講演会で、「激動する国際情勢と日米関係」と題して講演し、米国の軍事戦略やエネルギー政策についても言及した。

同氏は、米国は東北部や南部の一部の州を除けば、どこからでも天然ガスが出てくるが、石油資本の利益になる政策は採らず、太陽光などに重点を置こうとしている、と指摘。太陽光発電には充電器が必要で、なかなかできていない。本当は、原子力発電が二酸化炭素を排出せず、一番よいのだが、と述べた。

「米国は変わってしまった」と述べ、今後しばらく仕事や消費は増えず、市民が豊かにはならない社会が続くとの見方を示し、日本は米国市場をあまり当てにすべきではない、と主張した。

また同氏は、「米国は中国頼り」であり、中国から借金し、その金で中国から品物を購入しているような状態で、中国の影響力がいやおうなく増大しつつある構造だ、と指摘した。


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