GNEP委 名称変更も含め 協力枠組強化へ検討

国際原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)は23日、中国・北京で、第3回執行委員会開催、GNEPの名称変更も含め、原子力協力のフレームワーク強化を検討していくことなどを盛り込んだ共同声明を採択した。今回閣僚級会合は、米国オバマ政権誕生後、初めて。

日本からは、政府代表として津村啓介・内閣府大臣政務官(科学技術政策)の他、近藤駿介・原子力委員長らが出席した。

津村政務官は、代表演説で、鳩山政権が掲げる温室効果ガスの「20年までに90年比25%削減」の目標を踏まえ、COを排出しないエネルギー源として、原子力発電に安全第一で着実に取り組んでいくとともに、GNEP各国とも協力を密に行っていくことを述べた。

共同声明では、@IAEAおよび他の関連国際機関との協力関係を強化A原子力の平和利用が地球温暖化への有効な対策であり、エネルギー安定供給に貢献するとともに、雇用創出と持続的な経済発展に寄与するという認識を国際的に確立B人材育成、放射性廃棄物管理、財政支援、運転・保守に関する情報共有など、原子力の基盤整備に関する国際協力の強化と、安全、核セキュリティおよび核不拡散を遵守して原子力エネルギーが広く国際社会に利用できる方策の検討C核燃料供給保障と使用済み燃料管理サービスを含む相互に有益な国際的な原子力協力の方策の探求――の目的のため、国際社会に協働していくことが示された。

また、国際的フレームワーク強化に向け、GNEPの名称変更についても検討していくこととし、「国際エネルギー・フレームワーク」が新名称の選択肢の1つとしてあげられた。

また、この枠組が将来、活動に参加する国に受け入れられるよう、参加国間の協力の場提供に関するビジョンも合わせて示した。

なお、執行委員会会合に先立ち、津村政務官とポネマン・米DOE副長官との日米会談が行われ、GNEPの今後の活動に関する米国の提案や、日米の原子力協力の進展について、意見交換がなされた。


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