米規制委 AP1000の設計修正で 安全性の追加実証要求

米原子力規制委員会(NRC)は15日、AP1000の遮へい建屋の構造設計について、設計基準上の負荷に耐え得ることを実証するようウェスチングハウス(WH)社に通達した。

WH社は2007年1月に110万kWの改良型PWRであるAP1000について、米国の標準原子炉としての設計認証(DC)をNRCから取得したが、同年5月および08年9月から10月にかけて、この設計の修正をNRCに申請。NRCではそれ以降、この修正申請の審査を実施している。

遮へい建屋は設計改訂版のAP1000を過酷な天候等から防護する役割を担うが、設計修正審査を続ける上で、この構造が基準設計負荷の下で意図した安全機能を果たし得ることを実証する追加の試験や設計変更が必要だとNRCは言明。同建屋はまた、通常運転中の放射線バリアとなり、緊急時においては冷却水タンクの機能も支援することになるとしている。

なお、WH社はNRCからの通達について、「事前に予測していたことで、すでに改善措置に取組み始めている」と発表。設計修正認証を2011年までに取得し、米国でAP1000の最初の一群が16年頃に操業可能となるよう目指していくとコメントした。


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