08年度需給速報 原子力、1次エネの10.4% 全消費量は6.8%減

経済産業省は10月30日、08年度のエネルギー需給実績速報を発表した。最終エネルギー消費量は、景気悪化で産業部門のエネルギー消費の大幅減少により、対前年度比6.8%減の1万4710P(10の15乗)J。1965年以降、最大の落ち込み幅で、4年連続の減少となった。一次エネルギーで、原子力による供給は2248PJ(同3.0%減)、国内供給全体に占める割合は10.4%だった。

不況による製造業・鉱業の生産量低下の影響を受け、産業部門のエネルギー消費は、対前年度比11.0%減と、これまでにない急激な落ち込みを見せた。民生部門、運輸部門も、それぞれ同3.2%減、同4.0%減。

一次エネルギー国内供給に占める化石エネルギーの割合は83.4%、うち石油が42.0%、石炭が22.8%、天然ガスが18.6%で、石油の割合は90年以降で最低となっている。一方、原子力の割合は10.4%で前年とほぼ横ばい、水力は3.1%、再生可能エネルギーと廃棄物発電などの未活用エネルギーは合わせて3.1%となっている。

また、エネルギー起源のCO排出量は、エネ消費の減少で、対前年度比6.7%減の11億3800万トン―COで、対90年度比では7.4%増となる。


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