政府・行政刷新会議 「事業仕分け」に447事業選定 電源立地対策費なども対象

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は9日、首相官邸で第2回会合を開き、来年度予算の概算要求額95兆円をさらに削減するための「事業仕分け」の対象事業を正式に決定、国所管の約3000の事業項目のうち447事業が選ばれた。評価の結果、優先度が極めて高く、予算縮減の余地がないと判断されれば、予算要求通りとなる。

各府省を3ワーキンググループ(WG)に分け、第1WGは総務省、財務省、国交省、環境省など、第2WGは外務省、厚労省、経産省など、第3WGは文科省、農水省など。

原子力関係で対象事業となったのは、電源立地地域対策交付金、研究開発(100%国費、3分の2補助、同2分の1以下のもの)、原子力安全基盤機構運営費交付金(以上、経産省)、科学技術振興調整費(革新的技術推進費)、科学研究費補助金(若手研究)、革新的医薬品・医療機器の創出に向けた研究(分子イメージング研究、放射線医学総合研究所他)、原子力システム研究開発事業、大型放射光施設(SPring―8、理化学研究所)、高速増殖炉サイクル研究開発(もんじゅ及び関連研究開発)、材料試験炉研究開発(JMTR)、高レベル廃棄物処分技術開発(深地層処分)、国際熱核融合実験炉(ITER)研究開発(サテライト・トカマク)(以上、文科省)。

このほか、環境省では地球環境戦略研究機関拠出金、外務省関連では日本国際問題研究所補助金、国際協力機構(JICA)運営費交付金(技術協力など)。

各WGは11日から27日までの9日間、公開の場で事業の見直し議論を行うが、原子力関係は13日以降の見通し。

各WGの評価者は、全WGの泉健太・内閣府大臣政務官、大串博志・財務大臣政務官のほか、対象事業の所管府省の副大臣か政務官1人。民主党国会議員として、全WGの枝野幸男氏、第1WGが津川祥吾氏、寺田学氏、第2WGが菊田真紀子氏、尾立源幸氏、第3WGが田嶋要氏、蓮舫氏。

さらに民間有識者として、経産省等を担当する第2WGは、飯田哲也・NPO環境エネルギー政策研究所所長、石弘光・放送大学学長、市川眞一・クレディ・スイス証券ストラテジストら21名、文科省等を担当する第3WGは、赤井伸郎・大阪大学院国際公共政策研究科准教授、小幡純子・上智大学法科大学院長ら19名が選任された。


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