加原子力安全委 ブルース発電所 認可更新と再起動を承認カナダ原子力安全委員会(CNSC)は10月30日、ブルースA(80.5万kWのCANDU炉4基)およびB原子力発電所(84万kWのCANDU炉4基)の運転認可更新を決定するとともに、90年代半ばから改修のため長期停止中の同A発電所1、2号機については燃料の装荷と再起動を認める判断を下した。 両発電所の運転会社であるブルース・パワー(BP)社は今年7月、オンタリオ州内で進めていたブルース発電所増設計画とハルディナンド郡ナンティコックでの新規建設計画の申請をCNSCから取り下げており、経済性など様々なオプションを考慮した結果、しばらくは既存原子炉の改修により州内の電力需要を賄っていくものと見られている。 CNSCは州内で開催した公聴会の結果やBP社の申請文書等の審査により認可の更新を決定。両発電所ともに更新期間は11月1日から5年間で、2014年10月末までの運転延長が認められた。また、A発電所1、2号機の再起動に関しては、改修作業の現状やモニタリングの補足調査、経年劣化管理の状態、機器の安全性に関するデータ、および運転認可状況等について詳細情報を吟味した上で判断したとしている。 A発電所では1、2号機が1977年に、3、4号機が78年と79年に相次いで運開したが、2号機は95年、1号機は97年に蒸気発生器(SG)細管の腐食割れにより運転を停止。一時は3、4号機も停止していたが、当時の所有者であるオンタリオ・ハイドロ社は比較的腐食の軽かった新しい原子炉の正常化に財源等の傾注を決め、4号機を2003年、3号機は翌04年に運転を再開させている。 その後1、2号機についても2005年に、総額42億5000万ドルを投じる改修プログラムが立ち上がり、燃料チャンネルとSGの交換および補助システムへの最新コードなどの装備を実施中。CNSCの認可により、これら作業が完了した段階で、再び燃料の装荷が可能になった。 |
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