安全理解を安心につなぐ JNESシンポ 高経年化などテーマに

原子力安全基盤機構(JNES)は3日、東京・有楽町朝日ホールで、シンポジウム「高経年化を迎えた原子力発電所の安全確保策」を開催した。

JNESは、新検査制度の進捗、耐震関連の最新知見について報告。また、石垣宏毅・経済産業省原子力安全・保安院高経年化対策室長と中込良廣・JNES理事が、安全規制、調査研究の現状などを説明した。

科学ジャーナリストの東嶋和子氏は、「『安全』を『安心』につなげるために」と題する特別講演で、消費者が安心感を得るには、正当なリスク認識を持ってもらい、結果だけではなく試行錯誤の過程を見せることが必要と主張。専門家に対し、「伝えたいこと」ではなく、「知りたいこと」に粘り強く応える対応の仕方を求めた。

パネルディスカッション(コーディネーター=班目春樹・東京大学工学系研究科教授)には、黒木慎一・保安院審議官、辻倉米蔵・電気事業連合会顧問、東嶋氏、中川英之・福井大学副学長、中込理事が登壇。安全規制全体の仕組みが国民に十分伝わるよう、科学的データや研究ロードマップの整備などJNESの今後の活躍に期待した。


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