日立造船 使用済み燃料貯蔵・輸送用 キャスク専用工場を拡充

日立造船は12月17日、同社有明工場内(熊本県玉名郡長洲町大字有明1)で製造する使用済み燃料の貯蔵・輸送用容器であるキャスク・キャニスターの生産能力を拡大するため、設備投資を実施し、同製品製造の専用工場を拡張することを決めた。

近年、環境負荷の少ない原子力発電について低炭素社会の実現に向けて国内外で急速に期待が高まっており、これに伴い、国内外において使用済燃料の中間貯蔵施設貯蔵用・輸送用のキャスク・キャニスターの需要が高まっていることに対応する。

同社は、有明工場内のキャスク・キャニスター製造専用工場を、現在の80m(横:約23m)から総延長約200mに拡張し、平成23年度にはキャスク・キャニスター合計で約120基/年の生産体制(従来比約2倍)を確立する計画。工事竣工は平成22年7月を予定し、10億円を設備投資する。

日立造船は、昭和53年に他社に先駆けて国産初のキャスクを製作・納入して以来、国内外で合計約400基のキャスク・キャニスターを納入してきた。昨年にはキャスク・キャニスターに用いられる固体中性子遮蔽材について木村化工機株式会社(兵庫県尼崎市、小林康眞社長)および米国のNACインターナショナル(ジョージア州)等に技術供与するなど、キャスク・キャニスター事業を積極展開しており、今後とも高まるキャスク・キャニスター需要に対応するとともに、安心安全を基本としたよりよい製品の開発・拡販に努めていく考え。


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