デコミ研究会 NHK番組「原発解体」に抗議

昨年10月にNHKテレビが放映した番組「原発解体〜世界の現場は警告する」に対して、原子力デコミッショニング研究会(会長=石川迪夫・日本原子力技術協会最高顧問)は、専門的な立場から番組内容を詳細に検討し、このほどNHKの制作責任者に対して強く抗議した。

同研究会は番組内容に反論し、原子力施設の解体・処分は「現有の技術で十分安全に解体できる」とした上で、報道の誤りなど52項目について、具体的に事実や見解を示している。

例えば、番組では「日本の原発解体現場に初めてカメラが入った」としているが、東海発電所もふげんも解体作業は今まで報道機関に公開してきており、今回が初めてではないなどとしている。

同研究会は、「取材の成果と編集素材から、今回の番組とは逆の、解体技術はここまで進んでいる、という啓蒙番組が作れるのではないか」と提案、「市民の科学技術に対する理解を深め、科学的合理的な議論のできる健全な市民意識を醸成する方向に力を発揮してほしい」と要請している。


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