原産協会 「新年の集い」に参集 1400名が決意新た

原産協会の「新年の集い」が5日、港区芝公園の東京プリンスホテルで開催され、当協会会員組織などから約1400名が一堂に会し、新年の決意を新たにした(=写真)。政府関係では、中川正春・文部科学副大臣、松下忠洋・経済産業副大臣、津村啓介・内閣府大臣政務官が来賓として訪れ、挨拶を述べた。

冒頭、今井敬・原産協会会長は、昨年の株価の動きを振り返り、輸出関連株で下げの大きかったものが大きく上がったのは、「現在の日本の経済状態を反映している」などと述べた上、「一昨年のリーマン・ショックの傷も株価の面では取り戻した形」として、景気回復の兆しを展望した。また、米国・オバマ大統領による「核なき世界」の演説にも触れ、原子力平和利用に際しては、「核不拡散が絶対の条件」と強調した。一方で、国内では、新政権下、政府予算案の総額が過去最大規模となったことをあげて今後、「財政規律をいかにするかが非常に大きな課題」などと指摘した。

同会長は続けて、鳩山首相の掲げる「温室効果ガスを20年までに90年比で25%削減」については、国内で完全に実施するには、相当なGDP低下が見込まれ、「国にとって非常に重要な問題」と懸念し、地球温暖化とエネルギー・セキュリティ確保の両問題の解決には、「原子力発電の活用しかない」ことが各国で認められていると述べた。一方、米国や韓国に比べ、国内での原子力発電の著しい稼働率低迷状態を、「日本の経済にとっても大変不幸なこと」と憂い、各電力が全社を挙げて稼働率向上に取り組むよう訴えかけた。

来賓挨拶で、中川文科副大臣は、信頼獲得の重要性を、松下経産副大臣は、出身地に立地する九州電力川内発電所増設計画に対する期待を、それぞれ述べた。また、津村政務官は、昨年末に取りまとめられた「新成長戦略」の実現には、「原子力が支え」として、来場者らに賛同を求めた。

参加者一同、原産協会の佃和夫副会長の音頭で祝杯をあげ、歓談となった。


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