原子力機構ではシクラメン TIARAで照射

日本原子力研究開発機構は、イオンビーム照射施設「TIARA」を用いて、このほど、新しい色素を持つ「芳香シクラメン」(=写真左)の品種創成に成功した。

園芸品種のシクラメンには香りがほとんどないのだが、良い香りを持つ野生種と交配して作られた「芳香シクラメン」はこれまで、花の色が紫かピンクに限られていた。今回作り出された新品種「芳香シクラメン」は、紫や青を発色するデルフィニジンを主要色素としており、花弁の色は赤紫なのだが、新しい遺伝資源として、今後の研究により青い花色を持つ品種作出への応用も期待されている。

本成果は、原子力機構が、埼玉県農林総合研究センターと農業・食品産業技術総合研究機構とで02年から共同研究を行ってきたものだ。


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