2つの原発で 建設作業が進展 ロシア

ロシアの原子力発電部門を統括するエネルゴアトム社は1月28日、西部のトベリ州にあるカリーニン原子力発電所で4号機(100万kW)の圧力容器設置作業が成功裏に完了したと発表した。

同機は第2世代のロシア型PWR(VVER1000)で、90年代に建設作業が一時中断。07年9月に建設再開許可が降り、同年11月には最初のコンクリート打設が実施された。圧力容器は昨年末にイゾラの製造工場からサイト向けに出荷されていたもので、重さは300トン、直径4.45メートル、高さは11メートル。重量320トンのクレーンで設置した。蒸気発生器(SG)や復水器など総計1800トンの周辺機器も設置作業が行われている。

同機は来年後半に送電を開始する予定だ。

また、ロシア南西部のロストフ州にあるボルゴドンスク原子力発電所では、1月21日から2号機の起動試験が開始された。最低制御レベルで約12日間、運転し、核分裂連鎖反応などの原子炉特性が設計パラメータ通りであることを確認する。

同機はカリーニン4号機と同じ出力100万kWのVVER1000で、昨年12月19日から24日までの間に燃料集合体163体の装荷が完了。今後は、起動許可を取得し、出力を通常運転の1%程度に上げる。その後、2か月程で出力を徐々に35%まで上昇させ、その時点で送電網に接続、出力50%での試験運転を経て定格出力に達する計画だ。運転開始は3月に予定している。


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