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ウクライナ炉 IAEA等が評価 すべて国際基準に合致ウクライナ国営電力のエネルゴアトム社は2月19日、同国が欧州委員会(EC)と国際原子力機関(IAEA)と協力して実施した安全性評価により、同国内の原子力発電所の安全性が確認されたと発表した。 この審査は、同国とEUが締結したエネルギー協力に関する了解覚書(MOU)の中で実施が明記されていたもの。国内15基の原子炉が国際的な安全基準を満たしていることを確証するため、ウクライナおよび2国際機関の専門家が1年間にわたって行った。評価分野は、同国の既設原子炉の(1)設計(2)操作性(3)放射性廃棄物(4)規制問題で、これまでにIAEAの運転安全性レビューチーム(OSART)が同国で行った14回の審査の結果が十分考慮されているとの評価を受けた。 設計面での不適合は認められず、192のIAEA要求項目のうち少なくとも172件が完全に満たされていた。また完全でなかった要件に関しては改善プログラムがすでに進行中で、これらが完了すれば国際的な安全基準に合致するものと判断されている。また、操作面での安全性も、他国の原子炉と同様、国際的な基準に対して「ほぼ完全に整合している」との評価結果だった。 ウクライナには現在、ザポロジエ、フメルニツキ、ロブノ、サウスウクライナの4サイトで合計15基が稼働しており、すべてロシア型軽水炉(VVER)。このうち2基は第2世代のV−213(44万kW)モデルで、格納容器の代わりに機密構造のコンパートメントを備えている。残りはすべて、本格的な格納構造を持つ100万kW級の大型発電炉で、チェルノブイリ事故を起こした黒鉛チャンネル型炉(RBMK)はすべて閉鎖済みだ。 |
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