米国と政策めぐり意見交換 鈴木原委長代理 サイクル施設見学も

鈴木原子力委員会委員長代理は6日の委員会で、3月24日から31日までの米国訪問の報告を行った。

サンディア国立研究所では、保障措置および各セキュリティ関連の専門家と意見交換を行い、次世代保障措置や東アジアの使用済み燃料問題などについて説明を受けた。

核廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)では、ユッカマウンテン処分場計画の中止にともない注目が高まるTRU廃棄物処分事業の実態を見学した。同施設が代替処分場となることは現時点で考えられない、との説明を米側から受けた。

ブルーリボン委員会とは、運営方法、委員会としての狙いと今後の計画などについて説明を受け、日本の高レベル放射性廃棄物政策および使用済み燃料管理問題との共通点について意見交換を行った。

エネルギー省原子力局では、P.ライオンズ筆頭次官補代理らと、(1)2011年度予算の狙い(2)新型炉開発(3)ユッカマウンテン後の使用済み燃料サイクル(4)燃料サイクルの国際化――などについて会談を行い、サイクル推進とワンス・スルーの中間的な方式にあたる修正版オープンサイクル(modified open cycle)の概念などの説明を受けた。同省国家核安全保障庁では、K.ベーカー筆頭副長官補らと会談し、主に核不拡散・核軍縮政策について意見交換を行った。

原子力規制委員会ではG.ヤツコ委員長らと会談を行い、ユッカマウンテン問題、核セキュリティにおける情報管理、中小型炉の見通し、原子力発電所の停止から運転開始までのプロセスなどについて意見を交換した。


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