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原子力部会「今後の方向性(案)」示す 世界最高水準90%の稼働率めざす 地方に国策認識求める 事業者の考えも積極聴取方針総合資源エネルギー調査会の第24回原子力部会(部会長=田中知・東大院教授)が19日、経済産業省で開かれ、「核燃料サイクルおよび国民との相互理解促進・地域共生」についての議論と、経産省が取りまとめた「今後の具体的な取組の方向性(案)」について審議した。 取組の方向性では、2020年までに9基の原子力発電所の新増設を行い、設備利用率を98年度並の約85%にまで持っていくことを目標にしている。さらに30年までにはこの9基も含め少なくとも14基以上の原子力発電所の新増設を行い、設備利用率も18か月以上の長期サイクル運転を達成し、世界最高水準の約90%を達成したいとしている。 新増設の着実な推進と合せて、設備利用率の向上にも力を入れる方針だ。新検査制度を積極的に活用するほか、日本原子力技術協会は事故トラブル情報を収集、分析、評価した結果などを活用し、11年度から発電所の運営実績評価を実施する。国としても、エネルギー供給構造高度化法における判断基準を通じて、設備利用率向上や新増設などを推進し、立地交付金の交付配分なども検討するとしている。 そのために、国と地方自治体との間で、原子力が有する国家レベルでの政策的重要性について、認識の共有に努める。 安全規制に関する国と事業者などとの対話の深化では、「事業者は、規制当局との規制課題の共有の重要性を認識し、運転管理などの現場における実態を踏まえた規制課題や、これに対する取組方針について自らの考えを明らかにし、規制当局と共有する」ことの重要性を指摘している。 燃料サイクルの確立、原子力の海外展開などの必要性についても盛り込んでいる。 |
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