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【第43回原産年次大会】 セッション2 T.マトゥリョニス・リトアニア・ビサギナス原子力発電会社プロジェクト・マネージメント部長、「リトアニアの新規原子力発電開発プロジェクト」リトアニアは原子力発電国としての歴史が長く、09年末に最後の1基であるイグナリナ2号機を閉鎖するまでは、1次エネルギーの3割を原子力で賄っていた。代替電源としてビサギナス原子力発電所の建設計画を進めているが、完成するまではロシアの化石燃料に依存せざるを得ない。 新規発電所からの電力は周辺諸国にも送電する方針で、13年までにバルト3国の電力市場を統合。15年までに同市場を北欧電力市場および欧州電力市場と結ぶ国際連携線を開通させる。 発電所の建設については昨年末に海外出資者の選定作業を始めたばかり。バルト諸国の電力会社も小口で参加する可能性があり、すべての出資者を代表する開発会社がいずれ、出力や炉型などを決定する。出資者の募集にあたっては、(1)商業的に魅力的な計画(2)圧倒的な政治的支援と世論の支持がある(3)すでに進行段階にある―などの点をアピール。 (1)の説明としては、バルト地域で今後10年間に供給不足が拡大し、14年以降、新規設備容量が必要と予測されている点が挙げられる。国際連携線によって電力価格が欧州と同レベルになれば、計画の経済性は飛躍的に向上する見込みだ。また、国内供給チェーンは欧州市場等より安価であり、産業界にはすでに豊富な人材資源が存在する。 (3)については、建設候補地が2か所ともイグナリナ発電所の隣接区域にあるため、すでに関係インフラが整備済み。湖に面しているため冷却水へのアクセスもあると説明している。また、放射性廃棄物の管理・貯蔵施設もある。まったくの新規サイトではないので許認可取得の面で有利で、環境影響評価は完了、環境省の承認も取得済みだ。 |
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