【わが国の原子力発電所運転速報】 4月利用率67%、柏崎刈羽7定検 点検不備により、島根1、2全期間停止

原産協会の調べによると、4月の国内原子力発電稼働状況は、設備利用率66.9%(対前年同期比8.3ポイント増)、総発電電力量235億1646万kWh(同16.3%増)となった。中国電力島根発電所では、3月末に判明した保守管理不備を受けた自主点検実施のため、1、2号機ともに全期間を通じ停止となった。

新潟県中越沖地震後の点検・復旧が徐々に進み、盛夏電力需要期に向け、停止プラントの復帰が待たれる東京電力柏崎刈羽発電所では、4月18日、7号機が昨年12月の営業運転開始から初めての定期検査に入った。定検中、燃料集合体の取替、制御棒の改良工事などが実施される予定だ。6号機は設備利用率103.6%と好調、次に復帰するとみられる1号機は既に、国の安全確認を終了し現在、地元の了承待ちとなっている。また、5号機は10日、1990年の営業運転開始から20周年を迎えた。

高橋明男同所長は4月8日の会見で、東京電力が本年度経営計画に掲げる柏崎刈羽発電所の全号機復旧に向けた設備の点検・評価・耐震強化工事などのプロセスを確実に実施していくことを改めて強調した。

なお、未だ停止中の柏崎刈羽1〜5号機を除くと、国内全体の設備利用率は、75.3%になる。

中国電力が4月30日に国に提出した島根発電所の保守管理不備に係わる中間報告によると、保安規定に基づく点検計画表に対して、分解点検・取替時期を超過している、もしくは点検実績に不整合のある機器が計1665か所あることが判明した。今後、同社では、根本原因分析、再発防止対策を検討した上、6月初めにも最終報告をとりまとめる。


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