【わが国の原子力発電所運転速報】 5月利用率62%、柏崎刈羽6好調 浜岡5の再開7月まで延期

原産協会の調べによると、5月の国内原子力発電稼働状況は、設備利用率62.1%、総発電電力量225億6487万kWh(対前年同期比3.5%増)などとなった。

東京電力柏崎刈羽原子力発電所では、7号機が4月からの定期検査に伴い月内を通じて停止したが、一方で、6号機は2月から連続して月ごとの設備利用率が103%を越す好調な運転状況を保っている。

また、中越沖地震で最も大きな揺れを観測した1号機は、3基目の復旧プラントとして、21日にプラント全体の機能試験を開始し、原子炉起動は当初、翌22日の予定だったが、原子炉給水配管の弁不具合等により、31日となった。今後、タービン起動、発電機並列後、発電機出力を25%、50%、75%、定格熱出力一定、と段階的に上昇させ、試験を実施、最終的な健全性を確認する。

国内全体の設備利用率は、柏崎刈羽1〜5号機を除いた場合70.0%に、同2〜5号機を除いた場合では68.2%となる。

また、関西電力美浜2号機と同大飯3号機が燃料漏えい対策に伴い、北海道電力泊2号機と九州電力川内2号機が定期検査に伴い、いずれのプラントも5月中は全期間を通じ停止していたことなどから、PWRの平均設備利用率は4月よりも7.6ポイント下回る64.0%となり、BWRの利用率60.8%と拮抗する格好となった。

昨夏の駿河湾沖の地震に伴い停止した中部電力浜岡5号機では、地震観測記録や地下構造特性の調査データ分析に、期間を要することから、5月下旬頃までとしていた停止期間を7月末まで延長することとなった。


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