中国電力 再発防止策も報告 点検不備、健全性は確認

中国電力は3日、島根原子力発電所1、2号機で発覚した保守管理不備について、根本原因分析と再発防止対策を盛り込んだ最終報告を原子力安全・保安院に提出した。根本原因として、組織・企業風土に起因する問題をあげ、全社で安全文化醸成活動を推進し、再発防止を図ることとしている。

昨年度保安検査で、点検計画と実績との不整合が確認されたことを受け、島根1、2号機では3月末より、保守管理の実施状況に関する総点検を実施した。今回、提出された最終報告によると、点検計画表記載の点検周期を超えている機器数が511か所、点検周期を超えていないが、点検計画表と実績に不整合のある機器が1160か所確認され、これまで、分解点検・取替が適切に実施されていなかった511か所については、いずれも健全性を確認したとしている。

再発防止対策としては、原子力部門の業務運営強化、不適合管理プロセスの改善、社外有識者からなる「原子力安全文化醸成懇談会」設置の他、本報告書をまとめた6月3日を「原子力安全文化の日」と定めるなど、全社を挙げて安全文化の浸透に取り組んでいく。

中国電力・山下骼ミ長より報告書を受け取った増子輝彦・経済産業副大臣は、本件について遺憾の意を表明し、立入検査を実施の上、厳正に対応していく姿勢を示した。各電力会社も確認報告を行い、適正に実施していることを確認済み。


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