学術会議 地層処分進展で議論 「第3者機関が必要」

日本学術会議は4日、「高レベル放射性廃棄物の処分問題――解決の途を探る」をテーマとした講演会を行った。

河田東海夫氏(原子力発電環境整備機構)が「高レベル放射性廃棄物処分事業計画の概要と安全性」の報告で、各国の状況を概説した後、専門家と一般人、推進側と受け入れ側との冷静な議論の場が必要と述べ、その橋渡しをするためには第3者機関が有効との考えを示した。

基調講演では、E.シミック氏(スウェーデン原子力廃棄物評議会)が基調講演「地層処分における第3者機関‐スウェーデンでの経験と教訓」で第3者機関が独立性を保つことの大切さを強調した。また、田中知氏(東京大学大学院工学系研究科)は、「放射性廃棄物処分実現に向けての学際交流の提言」で、日本の状況になじむ第3者機関の可能性について考察し、第3者性があると見られるには@透明性と公開性Aメンバー選定B独立性――に考慮する必要があるとの意見を述べた。


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