イーエムキューブ フルデジタル化分散型加速器

米GE社の正規代理店イーエムキューブ社(上野雅敏社長、本社・東京都港区)は5月25日、高エネルギー荷電粒子加速器の加速電圧制御をフルデジタル化して加速効率を従来の10倍以上にした加速器制御システムを開発した、と発表した。4月に特許出願しており、国際特許取得も準備中。「分散型加速器」という商品名で今秋頃より国内外へのリリースを開始する。

医療分野では、高性能で低価格の重粒子線がん治療装置への応用を見込んでいる。スキャニングが従来型装置の100倍近い速度の平均5万スポット/秒と高速化され、治療時間の短縮化やコスト軽減が期待される。

電力エネルギー分野では、2種のシステムの開発・製品化をめざしている。プルトニウム燃料式小型原子力電源「ヒドラ」は、加速器駆動型未臨界炉を熱源とした蒸気タービンシステムで、1グラムのPuから7120kWhの電力を供給。船舶への搭載も可能な小型原子力電源として利用できる。プルトニウム燃料式電力備蓄装置「カロン」は、加速器駆動によりU238をPu239に変換するプルトニウム燃料生産炉で、備蓄効率は120%。発電所内等の電力備蓄装置として利用できる。


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