仏独企業 イタリアの原子力計画で協力へ

仏国のGDFスエズ社と独E・ON社は7日、今後新規原子炉の建設が見込まれるイタリアの原子力市場を見据え、共同で同国の原子力発電再開計画に積極的に関与していくための了解覚書(MOU)に署名した。

両社は今後、原子炉設計や建設サイト、産業界の連携など、新設計画への投資に関わる主要項目を調査。安定的で明解かつ予測可能な規制環境が整えられる過程で、同国政府や地元の当局とも対話していく。また、両社が原子炉の運転や建設で培ってきた豊富な経験により、同国の原子炉新設や地元企業、消費者に協力できるとしている。

複数のエネルギー企業の統合で誕生したE・ON社はドイツ最大の電力会社だが、欧州のその他の電気事業者買収により、英国やスウェーデン、米国にも子会社を保有する。一方、GDFスエズ社は仏ガス公社と電力会社の合併により発足。傘下のベルギー企業を通じて、同国の稼働中原子炉7基のすべてを所有するなど、欧州第5位の発電電力量を誇る。両社ともに、発電設備容量のさらなる拡大を目指していることから、イタリアにおいても地元企業や欧州のその他の企業との連携により、今後新たな企業連合設立も計画している。


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