ベルフォンテ計画で環境声明書 米TVA

米アラバマ州・ベルフォンテ原子力発電所の最終環境影響声明書(FSEIS)補足案が、21日に約1か月間の公開諮問期間を終えた。これは建設中止になっていた同発電所の完成計画についての判断材料とするため、テネシー峡谷開発公社(TVA)が5月に公表していたもの。

州北部に位置する同サイトで、TVAは1974年から120万kW級PWRとなる1、2号機の建設を開始したが、88年に電力需要の低下等を理由に作業を停止。建設許可も米原子力規制委員会(NRC)に取り消しを要請した。

その後は、同サイトの活用について、いくつかのオプションを検討。07年にはNRCによる原子力発電所の新たな許認可システムの実用性と適性を評価するため、ニュースタート企業連合の一員として、3、4号機となるAP1000.2基の建設・運転一括認可(COL)を申請している。

1、2号機用の敷地を活用する実質的な選択肢は、(1)未完の1、2号機のうち1基を完成させる(2)最新型のAP1000を1基、新たに建設する(3)何も建設しない−−の3種類。TVAの要請によりNRCは昨年、同発電所のオリジナルの建設許可を復活させ、今年1月に、同許可を「建設延期状態」に移行させた。

FSEISはTVAがこれらの選択肢の中から最終判断を下すために必要となる5種類の詳細調査の1つで、これで4種類までが完了。あとは建設に必要な財政オプションの評価調査を残すのみとなった。


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