「事故時の広報がポイント」 松本アナウンサー

日本原子力技術協会は6月17日の総会後、フリーアナウンサー・東京大学研究員の松本真由美氏を招き、「さまざまな視点から原子力エネルギーを考える」と題する特別講演を行った(=写真)。

報道の立場に関わった経験から「なるべく現場を歩く」という同氏は、原子力に関しても国民理解をきちんととりつけねばならない時代だと主張。原子力エネルギーについて、安全だと強調しすぎるのも逆に不信感を増長させる可能性があることから、平和利用の技術と人材の蓄積について語っていき、リスクを減らす努力のプロセスを見せ国民の安心感を高めることが大事、と述べた。

原子力産業関係者に対しては、(1)人に言っても分かってくれないという考えがあれば改める(2)状況や相手によって話の内容を変えるなどうそをつかない(3)平和なときのことを言っても人はピンとこない(4)事故発生時の広報が原子力コミュニケーションのポイント(5)リスク管理の時こそ原子力エネルギーの存在意義が問われる――ことなどを指摘した。


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