韓国 斗山重工業 UAE向け機器製造を受注

韓国の斗山重工業は6月30日、アラブ首長国連邦(UAE)で建設する原子力発電所の主要機器製造で、同建設計画の主契約者である韓国電力(KEPCO)と約40億ドルの契約を結んだ。原子力を韓国の戦略的輸出産業とする初プロジェクトとしての重要な位置づけであることから、官民の総力を結集して対応していく方針だ。

昨年末にUAEの首長国原子力会社(ENEC)と結んだ総額400億ドルの契約のうち、KEPCOの企業連合は約200億ドルで同国産業界が開発した改良型加圧水型炉(APR1400)を4基、アブダビ首長国のブラカに建設する。

初号機の完成を2017年に予定していることから、ENECは今年4月、@1号機〜4号機までのサイト準備認可とA安全系機器の製造・組み立てに関する限定的認可――を連邦規制庁(FANR)に申請。Aの認可が下り次第、同企業連合に属する斗山工業はこれら4基の圧力容器、蒸気発生器、およびタービン機器の設計・製造を開始することができる。

同社は霊光原子力発電所1号機の建設に係わったのを皮切りに、国内の複数の原子力発電所に機器を供給。国外では中国で建設中の三門および海陽原子力発電所用にAP1000の機器供給をウェスチングハウス(WH)社から受注したほか、米国で計画されているAP1000・6基についても08年に契約を獲得済みだとしている。また、これに対応するため、2012年までに同社の製造能力を現在の3.5基/年から5基/年に拡張する計画である。


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