JT―60SAコイル製造へ 欧州が担当

日本原子力研究開発機構は12日、欧州と、国際熱核融合実験炉(ITER)計画の「幅広いアプローチ活動(BA)」の一環となるサテライト・トカマク装置(JT―60SA)の超伝導コイル調達取り決めに署名した。これにより、JT―60SA機器製作が本格始動することとなる。

「幅広いアプローチ活動」は、核融合エネルギーを早期実現するために、日欧協力のもと、ITERと並行して実施するもので、14年頃の試験開始を目指し原子力機構の核融合研究所(茨城・那珂市)に建設するJT―60SAは、ITERに先行して臨界条件クラスのプラズマを長時間維持する実験を行い、成果を反映させる。

今回、調達する機器は、JT―60SAを構成する超伝導コイルのうち、欧州の分担するトロイダルコイル18個で、約5年間かけて製作し、同研究所に搬入する。

一方、JT―60SAの建設で日本が分担する機器は、ポロイダル磁場コイル、真空容器などがある。


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