FNCA 原子力発電検討パネル 新興国、25年までに導入

アジア原子力協力フォーラム(FNCA)の「原子力発電のための基盤整備に向けた取組に関する検討パネル」がこのほど、韓国・ソウルで開かれ、原子力発電を新規に導入するバングラデシュ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムが自国の取組状況を報告するとともに、日本、中国、韓国より、初期段階に検討すべきプロジェクトマネジメント、国内産業育成、燃料サイクルと廃棄物、研究機関の果たす役割について、既導入国の経験を紹介するなどした。

FNCAでは、近年のアジア諸国での原子力発電導入の動きを受け、04年より検討パネルを立ち上げており、今回の会合は、その第3フェーズの2年目の開催で、各国行政庁・研究機関の他、IAEAからも出席があった。日本からは、尾本彰原子力委員、町末男・FNCAコーディネーターらが出席した。

新興国からの状況報告によると、いずれも2025年までの間に原子力発電導入を予定しているが、20年を皮切りに4基の運転開始を見込んでいるベトナムが最も進展しており、他国は政府決定未完の段階だ。インドネシアでは既に、国家計画に原子力が組み込まれているが、石炭依存度の上昇からも、速やかな政府決定が求められている。マレーシアでは21年、タイでは20年の初号機運転開始を目指して、それぞれ調査検討を進めている。


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