中国 嶺澳第2.1号機が送電開始

中国広東省で建設中だった嶺澳原子力発電所2期工事の1号機が15日に初めて、送電網に接続された。出力上昇試験などを経て、10月には営業運転を開始する。

同炉は仏国の技術をベースに中国が国産化を進めているPWR(CPR1000)で、6月に初臨界を達成。出力は108万kWであるため、同国の原子力発電設備は合計で12基・1019.8万kWとなった。

同発電所では同型の2号機の建設も進んでおり、来年6月に完成予定。1、2号機の国産化率は50%と70%に上昇している。所有者である中国広東核電集団有限公司(CGNPC)によると、CPRの安全性と経済性改善のため、先進的なデジタル制御室や燃料機器、低速タービン発電機など、新たな技術の解析と導入を国内研究機関とともに積極的に推進。第3世代炉の技術導入に向けて堅固な基盤作りが進行中だと強調している。

なお、CGNPCは16日、広西省自治区で準備作業を進めていた防城港原子力発電所第1期プロジェクトが国務院の承認を得たことを明らかにした。今月末までに正式に着工する見通しだ。

嶺澳2期工事と同じく出力108万kWのCPR1000を2基建設する計画で、最終的には6基の建設を想定している。総工費は240億元で、国産化率は80%以上となる予定。これらの2基が2015年と16年に完成した後は、CGNPCと広西投資集団公司が61対39で出資する広西防城港核電有限公司(FGNPC)が操業を担当する。


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