原子力委ヒア 電事連からも聴取 「基本は従来通りで」

原子力委員会は18日、原子力政策大綱見直しに関するヒアリングで、主に原子力発電の国際展開を中心に、電気事業連合会など外部有識者3名より意見を聴取した。

武藤栄・電事連原子力開発対策委員長は、現行政策大綱について、基本的方向は従来通りでよいとしながら、最新の情勢を踏まえ、個別・部分的な見直しの必要性にも言及した。国際展開については、「原子力ルネッサンス」の動きから、新規導入国のニーズに合わせ、官民一体で対応する必要を訴えた上で、法規制も含めたパッケージでの輸出が可能となるよう、国際的にも通用する規制体系の構築を求めたほか、保証・保険の仕組み整備など、国の事業者に対する積極的な支援を求めた。

また、妹尾堅一郎・東京大学特任教授は、「公共インフラビジネスの国際競争時代」到来との認識から、技術だけでは勝てなくなった産業競争力の動向を、「産業構造ビジョン」策定にも携わった経験も踏まえながら説明した。「学生たちに『CDが欲しいのか?音楽が聞きたいのか?』と問えば、要は『音楽が聞きたい』という答えが返ってくる」ことを例にあげた上で、「モノが必要なのか?サービスが必要なのか?」と問題を提起し、原子力のビジネスモデルを考える際、「新興国が重視するものは何か」をまず念頭に置くことを指摘するなどした。


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