菅改造内閣が発足 大畠経産、木文科相 科技担当相には海江田氏

菅改造内閣が17日発足、外相に前原誠司国土交通相、経済産業相に大畠章宏・衆議院議員、文部科学相に木義明・同、科学技術担当相に海江田万里・同が就任した。

政権交代から1年が経過し、今回の新内閣発足に当たり、菅直人首相は同日の記者会見で、「試行錯誤を繰り返した1年」などと振り返るとともに、今後、具体的事柄を実行していく「有言実行内閣」を目指す考えを述べた上で、第一に経済の課題、第二に日本の国際社会における活動、第三に地域主権に取り組む決意を表明した。また、政務三役が取り組むべき5項目からなる基本方針を決定し、「政府与党が一丸となって邁進する」姿勢を改めて打ち出した。

大畠経産相は登庁後の就任会見で、通商産業省の頃に政務次官を務めた経験を振り返った上で、日本経済の現状を踏まえ、直面する諸課題に「全力で取り組む」決意を表明した。重点政策としてはまず、低炭素社会の実現、地球温暖化対策に日本が主導的役割を果たしていくことを掲げたほか、アジア地域を視野に、原子力発電など、インフラシステムの輸出に日本の強みを活かし、新成長戦略を実現していく考えを述べた。既に政務三役会議等で議論が開始されている原子力の安全確保については、原子力安全・保安院のあり方を含め、「体制をもう一度見直す」こととしている。

また、エンジニアとして原子力プラントの設計に携わった経験にも触れ、「できるだけ現場に足を運びたい」などと、現場主義でいく姿勢を強調した。

また、木文科相は、原子力の平和利用について、「安全性をしっかり担保しながら推進すべき」とし、世界の環境・エネルギー確保、持続的発展をとげるための環境づくりをしていく上で、原子力政策はしっかりと行うべきであるとの意志を語った。また、財政が厳しくても成長していくためには技術者育成の予算は最小限確保していきたいとの意欲を見せた。

今回の改造内閣では、環境大臣兼内閣府防災担当相(原子力安全委員会も所管)に松本龍・衆議院議員、内閣府経済財政・科学技術政策担当大臣に海江田万里・衆議院議員がそれぞれ就任した。

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組閣後、外務省で初記者会見した前原外相は、菅首相からの指示として、国際協調の下、核軍縮、核兵器廃絶、国連平和維持活動、FTA/EPAを含む貿易投資の自由化、地球温暖化対策などの諸課題の解決に全力で取り組むとの方針を強調。その上で、同外相は「資源あるいは食料外交の推進、あるいはインフラ輸出の推進など、さまざまな形での日本の経済に資す形の活動をやっていきたい」と抱負を語った。


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