[原子力産業新聞] 2010年9月23日 第2543号 ＜2面＞

東京電力　２０２０年までの成長宣言　原子力海外展開など目標

東京電力は１３日、同社グループの２０２０年をターゲットとした中長期成長宣言「２０２０ビジョン」を発表した。「エネルギーの最適サービスを通じて豊かで快適な環境の実現に貢献」の経営理念のもと、「社会の信頼を大切にする」、「未来を切り拓く」、「人と技術が活きる」の３つの経営指針を掲げ、さらに、今回策定のビジョンでは、７つの「バリューアッププラン」を定め、成長実現に向けた具体的アクションプランとしている。

「２０２０ビジョン」では、昨今の少子高齢化・人口減少や産業構造の転換、エネルギー・環境を巡る国内外の情勢変化を好機ととらえ、将来の東電グループの成長・発展に向け、より前向きな経営を進める考えから、策定された。

新たに設定された「バリューアッププラン」の中で、第一にあげられた「ゼロ・エミッション電源を積極的に導入する」では、「頼りになる原子力」を推進すべく、既設プラントの安定した高稼働運転・長期間運転、新増設を図り、２０年度までに、安全と品質で世界トップレベルパフォーマンス達成を目指すこととしている。

この他、「バリューアッププラン」では、「事業の『場』を拡げる」海外展開方針も示しており、同社ＡＢＷＲの開発・建設・運転実績の強みを活かし、原子力発電導入実績のある国で、ステップ・バイ・ステップで事業展開していくこととしており、アジア進出の足掛かりとして、１０年度中の北京事務所設立も計画している。

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