北大と日立製作所 共同開発契約締結 陽子線がん治療施設建設

北海道大学と日立製作所は21日、国家プロジェクト「最先端研究開発支援プログラム」の採択を受け、新型の陽子線がん治療システムの共同開発契約を締結したと発表した。

本プロジェクトにおいて、北大がX線治療で培った「動体追跡技術」と、日立が世界で最初に一般病院に導入した「スポットスキャニング照射技術」を世界で初めて組み合わせ、呼吸等で位置が変動する腫瘍に対して高精度で陽子線の照射可能な小型高性能陽子線がん治療システム(=図)を開発し、陽子線がん治療施設を北大病院敷地内に建設する。本施設は、2011年度中に着工し、2014年3月に完成、北大病院の新施設として治療開始の予定。

北大と日立は、2003年4月に包括的な産学連携協定を締結。特に医療分野では、2006年度に10年間継続予定の文部科学省科学技術振興調整費による大型国家プロジェクト「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成/未来創薬・医療イノベーション拠点形成」が採択され、放射線治療において非常に重要な細胞の放射線抵抗性を評価し、診断するための新しい分子イメージング技術の開発を共同で推進している。


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