東北電力 東通1号、16か月運転へ 新検査制度で11月にも申請

東北電力は15日、東通原子力発電所1号機(110万kW、BWR)の次回定期検査終了後の運転期間を、従来の13か月以内から16か月以内に延長する計画を発表した。今後、同社は11月上旬を目途に、法令に基づく保安規定の変更認可申請、保全計画届出など、所要の手続きをとることとしているが、順調に進めば、昨年より施行された新検査制度下で、運転期間が13か月を超す初めてのケースとなるものとみられる。

原子力発電所の新検査制度では、原子炉の運転期間は、プラントごとに、原子炉等規制法に基づく保安規定の認可と、電気事業法に基づく保全計画の届出が事業者に求められ、従前制度の13か月以内に加えて、18か月以内、24か月以内のカテゴリーのうち、いずれかに当てはめられることとなっている。

東通1号は、05年12月に運転を開始した新しい原子炉だが、振動診断や赤外線サーモグラフィ等、新技術を用いた運転中機器の状態監視など、新制度の目指す保全最適化への取組に努めてきた。運転期間延長については、代表37機器を抽出し、国内外のトラブル情報、定期検査で収集した機器のデータ等を用いて評価を行った結果、運転期間を従来の13か月以内から24か月以内に延長できることが可能と判断された。

東北電力では、同機の次回定期検査を、11年2〜6月頃に予定しているが、運転期間の延長は初めてで、安全・安定運転の実績を積む考えから、検査終了後の運転期間は16か月以内とすることとした。


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