米コンステ新設計画からの撤退で仏と合意

米国のコンステレーション・エナジー(CE)社は先月中旬、米政府の融資保証条件が実行不可能だとしてカルバートクリフス原子力発電所(CCNPP)3号機建設計画からの撤退を表明していたが、10月26日には同計画で提携していたフランス電力(EDF)との合弁解消協議がまとまったと発表した。

その結果、CE社は両社の合弁事業体であるユニスター社の所有権50%を1億4000万ドルでEDFに売却。処理手続きが済み次第、EDFがユニスター社の単独オーナーとなる。また、ユニスター社所有のCCNPP3号機建設用敷地と将来的に同4号機の建設が可能な敷地、さらに、CE社がナインマイルポイントおよびギネイの両原子力発電所で確保していた新規原子炉用の敷地が新生ユニスター社のものとなる。

一方のEDFは、保有していたCE社株350万ドル分を同社に移譲するとともに、同社取締役会における議席を返上。CE社側が合弁契約に付随する「売付け選択権」の行使を放棄したため、EDFはCE社の保有する古い化石燃料プラントを購入せずに済むことになった。

ただし、CE社傘下の原子力事業ユニットにおける両社の連携関係に変更はなく、CE社とEDFの持分はこれまでどおり、それぞれ50.01%と49.99%のままとなっている。

EDFは今後も、CCNPP3建設計画を進めていくが、米政府の融資保証適用に伴う8億8000万ドルの信用助成金コストを賄うため、CE社に代わる米国パートナーを模索するとみられている。


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