産業界と規制当局の意見交換 新検査制度と規制高度化

原子力安全について産業界代表と規制側とが意見交換を行なう「原子力安全規制ラウンドテーブル」(事務局=原子力安全・保安院/原産協会)が18日、都内で開かれた。7月に続いて2回目の開催で、今回は、新検査制度の定着と安全規制の高度化に向けた取組がテーマ。産業界からは、電事連、日本原子力技術協会(原技協)、電力中央研究所、日本電機工業会、新金属協会、原産協会が参加。

新検査制度について、電事連の武藤栄・原子力開発対策委員長は、電力各社による保全計画の策定、運転中の状態監視、手入れ前状態確認、保全の有効性評価、次期サイクルへの反映といった保全活動のPDCAの取組などを述べた上で、保全活動の継続改善に電事連大で積極的に取り組む姿勢を強調した。

これらに対し、保安院は、新制度の運用に際し、膨大な数の機器類の管理、人員の作業管理に触れた上で、知見を次のサイクルに伝承していく重要性などを述べた。また、安全基盤機構は、先般の東北電力東通1号機の長期サイクル運転を行なう保全計画届出に関連し、電力が審査の経験を共有し、効率的な制度運用がなされるよう要望した。

規制の高度化については、電事連より、学会等での法制度に関する検討にも言及し、(1)安全審査での品質保証の考え方(2)安全審査関係文書の統合・最新化(3)検査制度での品質保証(4)運転開始前の総合的レビュー(5)外部専門機関の活用(6)発電炉以外の施設に係わる規制手法――が課題に掲げられた。また、社会受容に関するやりとりもあった。これに対し、保安院は、事業者とのコミュニケーションをとりつつ検討していくなどとした。


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