【わが国の原子力発電所運転速報】 11月の設備利用率71.3%に PWRは90%の大台に達する

原産協会の調べによると、11月の国内原子力発電所の稼働状況は、設備利用率71.3%、総発電電力量250億7066万kWh(対前年同期比9.0%増)などとなった。震災時に定期検査中だった東京電力の柏崎刈羽5号機は25日、4年ぶりに発電を再開、震災からの復帰は、7、6、1号機に続き4基目。

全体の設備利用率は前月の72.3%から微減したものの、炉型別では、PWRの利用率が実に96.3%にも達した。震災で長期的に運転を停止している東電柏崎刈羽2、3、4号機、中部電力浜岡5号機の計4基を除くと、全体の設備利用率は78.6%となる。

また、28日、そろって、関西電力美浜1号機が運転開始40年、日本原子力発電東海第二が同32年、九州電力川内2号機が同25年を迎えた。

トラブル等では、東京電力福島第一5号機で2日、原子炉水位警報が発報し、タービンと原子炉が自動停止した。詳細原因は調査中。また、同4号機は30日、定期検査を開始、約300日間の停止を予定しており、シュラウド取替などが実施されることとなっている。なお、23日、北朝鮮による韓国延坪島への砲撃が発生、日本政府は、各施設に警戒態勢強化を要請した。

   ◇   ◇   

現在、韓国の新古里サイトは建設躍進に沸いている。建設中のプラントは、1〜4号機の4基で、1、2号機は最適化炉OPR1000(各100万kW)、1号機は年明け1月にも稼働する見込み。3、4号機は次世代型炉APR1400(各140万kW)で、目下、建設ピークだ。これらがすべて完成すれば、既設の古里1〜4号機と合わせ総計800万kWの、柏崎刈羽原発に次ぐ世界最大級の原子力発電所となる。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで