東芝のSTP建設計画にショー・グループが参加

東芝は11月29日、同社がABWRを受注した米テキサス州のサウステキサスプロジェクト(STP)原子力発電所3、4号機の建設計画に、米国の大手エンジニアリング企業のショー・グループが参加すると発表した。

同計画のEPC(設計・調達・建設)契約にショー・グループが加わり、東芝との協力関係における投資金2.5億ドルのうち1億ドルをSTP計画に出資。米政府による融資保証適用が遅れている同計画で建設工事を担当し、その運転資金調達に一役買うことになった。また、東芝が今後、ベトナム以外の海外で受注するABWR建設についても、一部のEPCサービス提供で独占的な機会を得ることになる。

STP計画では、東芝と米NRGエナジー社が12対88の比率で出資するニュークリア・イノベーション・ノースアメリカ(NINA)社とテキサス州サンアントニオ市の公営電気事業者であるCPSエナジー社がABWR2基の建設を想定。建設コストが初期見積もりから大幅に膨らんだことから、CPS社は今年2月、参加規模を7.625%に縮小した。

5月には東京電力が、米政府による融資保証適用を条件に、NINA社傘下の同プロジェクト用企業の株式10%を引き受けたが、現在までに融資保証適用は発表されておらず、NRG社は8月から月次の支出額を大幅に削減していた。

ショー・グループはこれまで、東芝傘下のウェスチングハウス(WH)社が中国で4基、米国で6基受注したAP1000の建設計画すべてで、アーキテクト・エンジニアリング契約を獲得。今回の東芝との合意により、AP1000のみならずABWRについても、EPC契約に参加できたことを歓迎している。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで