WH社 AP1000用燃料集合体製造

ウェスチングハウス(WH)社は12月20日、世界初のAP1000として中国で建設されている三門原子力発電所1号機用に最初の燃料集合体4体を製造したと発表した。中国では三門と海陽に続いて、内陸部の3地点でもAP1000建設計画が検討されており、WH社では高性能で完璧な燃料の提供を目指して米国内の燃料加工工場を大幅に改修するなど、万全な製造体制を整えている。

WH社によると、AP1000の燃料設計は同社製PWRで実証済みの「堅固な燃料集合体」の技術に、有害な冷却材デブリからの防護性能や耐震性能の向上、運転性能の効率化が図られるようさらに改良。米サウスカロライナ州の「コロンビア燃料加工施設(CFFF)」(=写真)に同社の3サイトから集めた100名以上の従業員で専門チームを作り、2006年からAP1000燃料確証プログラムを実施。CFFFも1600万ドルをかけて改修している。

現在中国では、浙江省の三門、山東省の海陽の両原子力発電所でAP1000を2基ずつ建設中で、三門1号機の送電開始は2013年の予定。後続の3基は半年遅れで順次送電網に接続する計画だが、両サイトとも最終的にはAP1000が6基ずつ設置される。

WH社はまた、中国内陸部の湖南省桃花江、湖北省咸寧、江西省彭澤サイトでもAP1000が採用されるとしており、いずれも複数基の原子炉建設について中国と交渉中となっている。


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