英国 独立の規制機関創設を準備中

英国の保健安全執行部(HSE)は8日、HSE外部に独立の立場の法定原子力規制機関となる原子力規制庁(ONR)を立ち上げるため、法的手続きを進めるとの意向を明らかにした。

原子力規制体制の大規模な再編は、英国政府が進めている原子炉の新設計画に伴う新たな対応を含め、原子力産業の変化に付随する課題に容易に取り組める立場が得られるよう、2008年に政府が開始したもの。識者の勧告に基づき、ONR創設の提案法案を議会で審議することにより、新たな法定法人として設置することを第1目標とした。法審議が4月1日までに完了しない場合は、暫定的に非法定法人として同日付けで設置する。

新組織はHSEの下部組織の原子力施設検査局(NII)と民生原子力安全防護室(OCNS)、英国保障措置室(UKSO)のすべての原子力規制関連業務を引き継ぐほか、放射性廃棄物輸送の規制を扱っていた運輸省危険物課の放射性物質輸送チームを含める。

設置法案が承認されれば、ONRの立場および担当業務は以下のようになる。すなわち、@法的に独立の立場と独自の理事会を有し、HSEの支援を受ける自治組織A英国の原子力規制における組織的枠組みを強化、集中、改善するB規制手続き上の説明責任、透明性と効率性の向上を保証C現在進行中の古い原子力発電所の廃止措置と管理を継続D新規原子力発電所建設計画における評価と助言活動、それに続く許認可、建設、操業、廃止措置を監督――などだ。


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