中国核電技術公司 AP1000導入計画を加速

中国でAP1000など第3世代炉の技術導入・国産化を進めている国家核電技術公司(SNPTC)は4日、山東省との戦略的な協力に関する枠組み合意に達した。

山東省では海陽原子力発電所サイトでAP1000となる1、2号機を建設中のほか、石島湾では20万kWの高温ガス炉(HTR)建設も計画中。これらサイトでの経験を生かし、両者は中国の原子力発電開発の自立を促進していく考えだ。

具体的な協力項目は、原子力発電所建設プロジェクトのほかに大型の先進的PWR建設およびその他の実証プロジェクト、および包括的な協力強化と原子力産業の統合的な開発促進など。山東省も省内の原子力開発継続により、同省の社会経済や開発に対するプラス効果を期待している。

なお、SNPTC傘下の上海核工程研究設計院(SNERDI)は今年2月、海陽3、4号機の原子炉系統設計に関して中国電力投資集団公司(CPI)傘下の山東核電有限公司との契約合意書に調印した。両炉の建設計画はすでに2009年に国家発展開発委員会が承認済みで、AP1000が採用される。

SNERDIは同時に、江西省の彭澤原子力発電所建設計画についても、CPI傘下の江西核電有限公司と原子炉系統設計の枠組み合意契約を締結した。彭澤計画は湖北省咸寧および湖南省桃花江と並んで内陸部に計画されている原子炉建設プロジェクトの1つ。2基のAP1000を建設するため、技術的な準備に入るとしている。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで