SPEEDI 防災対策で活用 緊急時処理で拡散予測原子力安全技術センターは16日、15日付の読売新聞朝刊記事に関して、「当センターが運用しているSPEEDIシステムが予測が不能との誤認記事があった」としている。同センターでは、緊急時処理を文部科学省から指示を受けた11日より、毎正時および特別条件での拡散予測図を同省等に報告しており、「現在においても継続してSPEEDIシステムは、住民避難や国の原子力防災対策で活用されている」としている。 SPEEDIによる緊急時処理の拡散予測計算は、文部科学省の緊急時処理の指示を受けて開始する。緊急時の処理は、GPV(気象数値予報)データ、標高データ等から「局地気象予測データ」を作成し、文部科学省から指示された放出源情報を基に「風速場、大気中濃度、線量」を計算。この結果を国、地方公共団体に迅速に図形配信し、中継機Uによる画像表示を行う。 今回は原子力安全技術センター白山本部(文京区)にて、SPEEDIシステムを緊急時処理モードで運用し、文部科学省非常災害対策センター/内閣府原子力安全委員会及び同事務局、東京・霞が関の経済産業省緊急時対応センター、現在福島市にある福島県オフサイトセンターの支援を行っている。平常時には、気象予測確認のために地方自治体からテレメータシステムで気象データや放射線観測データを常時入手し、気象予測精度分析を常時行っている。なお、地震によりテレメータからのデータが得られなくとも緊急時処理は別処理であるため、拡散予測を行うことができる。 また、同センターは防災支援活動として、青森県六ヶ所村の防災技術センターでは、モニタリングカー、モニタリングロボット、空中モニタリング資機材、ルートサーベイ車等放射線測定機器と専門家6名を、原子力安全技術センター白山本部では、空中モニタリング経験者、放射線測定専門家4名を福島県オフサイトセンターに派遣しているほか、運営企画室、総務部職員が24時間、交替で協力要員の後方支援を実施している。 |
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