日仏首脳 原子力事故に対応 安全基準強化で協力

菅首相と来日したフランスのサルコジ大統領は3月31日、首相官邸で会談し、終了後に記者会見を行った。

菅総理は、日本が団結してこの苦難を乗り越えていくことに強い決意を表明し、「原子力発電所事故再発防止のため、今回の経験を世界に正確に伝えることが義務」と情報公開の姿勢を示した。まずは事故の拡大防止に全力を挙げ、その後検証していくとした。

サルコジ大統領は、日本の国民が1945年以来の危機に勇気を持って対応していることに感銘を受けていると述べた。

また福島第一原子力発電所の事故を受け、年内にも国際的な原子力安全基準を定めたいとの考えを示した。サルコジ大統領の要請に応じ、菅首相はG8首脳会議の冒頭で事故について発言する。5月にG20の原子力安全担当者を招集した後、6月の国際原子力機関(IAEA)高官級会議で協議するとした。

今回の事故に対し、フランスは原子力先進国として既に福島第一原子力発電所の制御を支援しているが、さらに放射線量が高い場所でも活動可能なロボットの提供や原子炉廃炉に関する技術的助言など最大限の協力を表明した。


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