東北電力 地震・津波で報告 女川でも最大13m

東北電力は7日、先月の東北地方太平洋沖地震とその後の津波による女川原子力発電所の影響について、調査結果を国に報告し、発表した。

女川1号機〜3号機の全3基が、地震発生とほぼ同時に14時46分、原子炉が自動停止した。1、3号機が通常運転中で、2号機は原子炉起動中で地震時点から原子炉内の温度が100℃未満の冷温停止状態だった。

観測した加速度は567.5ガルで、基準地震動(580ガル)に対する最大応答加速度を「一部上回っているものの、ほぼ同等であった」と結論づけている。ちなみに1〜3号機とも、水平200ガル・鉛直100ガルでスクラムする設計になっている。

津波については、地震発生後約45分後の15時30分少し前に最大値約13mに達し、想定の9.1mは超えたものの、敷地高さ約13.8mを超えていないことを確認。ただ、敷地海側の一部に海水の進入痕が認められたが、主要建屋には到達していなかった。

なお、同原子力発電所の原子炉設置許可申請書では、敷地高さは14.8mとしているものの、地殻変動を考慮して今回は約13.8mとしている。

一方、津波の引き波の最大は、15時40分過ぎに潮位計の測定レンジであるマイナス6mを約2分超の間、下回ったことも明らかにした。

今後同社では、各施設に対して地震の影響を考慮した詳細点検、実施済みの耐震裕度向上対策についても評価していく。

津波の影響による屋外重油タンクの倒壊、2号機補機冷却系熱交換器室への海水の進入については、現在調査中。津波対策についても、地殻変動の影響などを評価し、発電所全体の信頼性を一層向上させる対策に取り組む。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで