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原子力委 福島事故で見解 廃止措置、規制にも言及原子力委員会は10日、東京電力福島第一原子力発電所事故に関する当面の対応について、見解を発表した。福島の事態を受けて、同委が見解を示すのは、2度目。今回の見解では、事故の調査結果を踏まえて、今後の政策に関する事項を決定していく考えから、「配慮されるべき点」として、5項目を掲げた。 具体的には、@福島第一原子力発電所における事故の収束およびその後に向けての取組A地域の振興に向けての取組B事故調査C安全確認D情報提供――で、まず、4月に東京電力が示した事故の収束に向けた道筋について、政府、産業界、研究機関等が内外の知見・技術を結集し、的確に推進すべきとしている。さらに、事故を起こした発電所の廃止措置の実施にも言及し、政府に対し、短中長期のロードマップの提出を東京電力に求めるよう要請している。 事故調査については、今後の原子力安全確保の仕組みを抜本的に変えていく必要を指摘し、調査委員会を早急に設置することや、調査結果を国際社会に提供することを求めた。また、事故発生によって、「国民の信頼が失われた」として、既存の発電所についても、「リスク管理が不十分と判断された場合は、法令に基づき、運転停止を含めた厳格な対応が必要」としており、安全規制の在り方にも踏み込んでいる。 また、原子力委員会では、前回示した見解で、原子力政策大綱の改定審議を中断することとしたが、今回の見解では、今後の原子力政策の方向を決めるうえで考慮すべき重要課題を整理し、リスクを含む原子力発電の特性、今後20〜30年後の原子力発電の役割などの再検討に向け、有識者からのヒアリングを行うこととしている。 |
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