文科省 校庭での児童被ばく低減方針 「当面、年1mSv以下目指す」

文部科学省は5月27日、福島第一原子力発電所事故に伴い、いままで「年間1mSv〜20mSv」としてきた学校での児童生徒などが受ける暫定的な放射線量限度について、「当面、年間1mSv以下を目指す」との新たな方針を打ち出した。年1mSvは一般人の医療を除く放射線限度。

文科省では4月19日付けで、「福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」を示し、今後できる限り、児童生徒および幼児・園児の受ける線量を減らしていくことが適切としながらも、特に校庭・園庭で毎時3.8μSv以上の空間線量率が計測された学校については、学校内外での屋外活動をなるべく制限することが適当であるとの考えを示していた。

その後、同省では5月11日に、校庭などの土壌に関して「まとめて地下に集中的に置く方法」と「上下置換法」の2つの線量低減策を教育委員会などに示していた。

今回、さらに対策を強化するため、以下の対策を追加した。

▽福島県内のすべての学校等に積算線量計を配布し、児童生徒の受ける実際の積算線量のモニタリングを実施する。

▽空間線量率が毎時1μSv以上の校庭・園庭の土壌について、線量低減策を講じる設置者に対し、学校施設の災害復旧事業の枠組みで財政的支援を行う。


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