菅内閣の国際協力に対する方針

衆院外務委員会の理事でもある小野寺議員の「原子力協定締結に関する菅内閣の姿勢に関する質問主意書」では、菅直人首相の福島第一事故以降の国会などでの「脱原発」に向けた発言を引用し、「安全性の確保」がなされるまでは、国際的な原子力協力は凍結するのか、政府が今国会に提出している4件の原子力協力協定の承認は取り下げるのか――と問うたもの。これに対し政府は8月5日、同議員の質問主意書に対する答弁書を閣議決定したもの。

同答弁書では、国内事情とは別に、「各国における原子力発電所の安全性の確保については、一義的には、当該各国が自国の責任の下で判断するもの」とし、我が国の原子力技術に対する期待は引き続きいくつかの国から表明されていることから、「諸外国が我が国の原子力技術を活用したいと希望する場合には、我が国としては、相手国の意向を踏まえつつ、世界最高水準の安全性を有するものを提供していくべき」との統一見解を明記した。

さらに答弁書では、「これまで進められてきた各国との原子力協力については、外交交渉の積み重ねや培ってきた国家間の信頼を損なうことのないよう留意し、進めていく」と明記し、今国会に提出しているヨルダン、ロシア、韓国、ベトナムとの4つの二国間原子力協定についても、引き続き承認を願うとの基本方針を示した。


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